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インターネットによる金融商品取引

1 はじめに

インターネットが普及するようになってあらゆる商取引がインターネットを通じて行われるようになりました。金融商品取引も手数料自由化以降、まず株式取引においてインターネット取引が開始され、現在では株式取引の主流を占めるようになりました。また、株式取引以外の金融商品取引においてもインターネット取引で行なわれるようになり、今後はますますインターネット取引が盛んになっていくと思われます。

 

インターネット取引は便利である反面、気軽であるが故の敷居の低さから金融商品取引のような多額の損益が瞬時に発生する取引においてはリ

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スクが増幅していると言えます。また、対面取引のようなフェイストゥフェイスのコミュニケーションを欠いていることから、形式的かつ機械的な処理が実行されやすく、柔軟な対応を取ることができず、相場が急激に変動した場合、想定外の大きな損失が発生するリスクがあります。また、システム自体は人為的な操作で対応できないことから、システム上の問題からトラブルが発生することも十分にあります。

 

具体例を挙げれば、東日本大震災の際、日経225オプションの売り取引をインターネット取引で行っていた個人投資家が年収の数倍から数十倍もの多額の損失を発生させ、その殆どが証拠金を充当しても数千万円単位で立替金が残り、証券会社から立替金請求訴訟を提起され、支払えない場合は破産に追い込まれるといった事態が大量に発生しました。この事例がインターネット取引でオプションの売り取引といったハイリスク取引を、資産家でもない普通のサラリーマンや主婦がインターネット取引で気軽にできてしまうことの恐ろしさを物語っていると思います。

 

また書店には、インターネット取引によるFX取引、海外FX取引、バイナリーオプション取引といった投機取引で多額の利益を獲得する方法を指南したり、実例を挙げたりする情報が出回っていますが、この世界には実態不明な詐欺業者も多数存在し、世間に溢れている情報が正しいとは全く限りません。怪しげな詐欺業者の口車に乗って、数千万円単位で損失を発生させている個人の方も後を絶ちません。

 

さらに、インターネット取引は、顧客属性のチェックや説明義務の履行もインターネット取引を介して形式的かつ機械的に行われるので、予想外の事態が起きた場合、強制ロスカットの発動や、相場の急激な変動に手仕舞いが追いつかないといった不測の事態による多額の損失が発生することがあります

 

このように、インターネット取引は便利で気軽な反面、投機に対する抵抗感を和らげてしまう作用や、悪徳業者の隠れ蓑になる危険があることを肝に銘じるべきです。
 

2 インターネット取引における規制

インターネット取引による金融商品取引にも、金融商品取引全般に関する規制がそのまま及びます。すなわち、民法、商法といった一般法の規制も及びますし、消費者契約法、金融商品販売法、金融商品取引法といった特別法による規制も及びます。

 

例えば、インターネット取引では、必ず金融商品取引業者が、顧客と業者との取引ルールを取引約款の形で制定し、その中には業者側の免責条項が盛り込まれていますが、その内容が業者側に落ち度があるにもかかわらず免責する条項となっている場合、無効となります(消費者契約法8~10条)。

 

また、インターネット取引による金融商品取引にも、適合性原則や説明義務があります。なぜなら、金融商品取引法や金融商品販売法といった法律は、特に対面取引とインターネット取引とで区別していないからです。この点、インターネット取引は「勧誘」がないから、適合性原則は及ばないといった見解もありますが、多数の見解はインターネット取引か対面取引かは程度を決める際の判断要素となるにすぎず、適合性原則や説明義務が及ぶと解されています。

 

したがって、株式信用取引、日経225オプション取引等のハイリスク取引をインターネット取引で行う場合、金融取引業者側は顧客属性に照らして取引を参加することを認めても良いか否かについて一定の調査義務を負っており、この調査が不十分であったり、顧客属性に照らして過大な危険を負わせる取引に参加させた場合、金融取引業者側に一定の責任が発生する可能性があります。

 

また、一般に、インターネット取引における説明義務の履行はインターネットの中で完結していますが、複雑な仕組みの取引やハイリスク取引の場合、インターネットでの説明にも一定の工夫が求められると考えます。例えば、保険の約款のように、細かい文字であらゆる事項が並列的かつ網羅的に記載されているだけでは説明義務の履行として不十分と判断される可能性があります。

 

さらに、インターネット取引の場合、強制ロスカットのような一定以上に損失が拡大しないような仕組みが予め取引されているケースが多いのですが、強制ロスカットは直ちに多額の損失発生に結びつくので、その発動を巡ってトラブルが発生することがしばしばあります。
 

3 インターネット取引の今後

今後はあらゆる金融商品取引がインターネット取引で行われるようになるでしょうし、それまで投機取引には無縁であった層がインターネット取引で投機取引を行うことになるでしょうから、インターネット取引による金融商品取引の紛争事例が増加の一途をたどることは自明です。

 

発生する損失について、気軽に考えたり、どうにかなると楽観視するのではなく、状況の異変に気付いたらできるだけ早期に法律の専門家である弁護士に、なおかつ金融関係の取引や商品に関する知識にあかるく、同種の事案に慣れている弁護士にご相談することをお勧め致します

 

東京地裁平成25年10月16日判決

本事件は、平成21年8月1日施行の金融商品取引法業府令改正により、「ロスカットルールの整備・遵守の義務付け」が行われる以前の、平成16年の取引に関する判決例です。

 

本判決は、「ロスカット設定値と実際の約定値との間に、スリッページが生じ得ること自体は、本件契約上、予定されていたものと認められる。」とする一方、「ロスカット実行によるスリッページについても無制限に許容されるものではなく、これを合理的な範囲に制限するのが当事者の合理的意思にかなう」として、結論においてはロスカット設定値到達後18秒の遅れについて「合理的な範囲内のスリッページであるとは認められない」との判断を示し、業者側の債務不履行責任を認めました。
 
 

 

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