仕組債・金融取引の紛争解決

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平成24年11月12日東京地裁判決について

当方が顧客(個人投資家で、一部上場企業の元社長)側代理人で、相手方が野村證券における、「EKO債」と呼ばれる仕組債で、損失金額の約61・5%程度と弁護士費用及び遅延利息(金額で2600万円強)の支払いを命じる判決が下されましたので、ご報告いたします。
 
判決は、本件仕組債について

「預託する債券元本は、経済的実質において、利子を得るための資金運用元本としての性質はほとんどなく、損失を負担する顧客の資力をあらかじめ担保することに主たる意義を見出すことができるにすぎないものである。」

「顧客が受けるクーポンは、経済的意味における利子(資金運用の対価)の性質はほとんどなく、オプション取引によって損失を負担するリスクを負うことによる対価の一部(そのようなオプション取引を実質的に仲介する被告ないし発行体の手数料収入相当額を差し引いたもの)に相当する。したがって、債券元本額の設定は、発行体の資金運用の必要から設定されているのではなく、顧客がオプション取引によって負担する危険がある損失の大きさに見合った額を債券元本として設定し、オプションのリスクが実現した場合にオプション取引の相手方が顧客の預託した債券元本を償還しないことによって十分な利益を上げるために設定されているものと経済的に評価できる。」

と認定し、本件仕組債の経済的実質が「オプションの売り取引」であり、顧客が受け取るクーポン(利子)が実質的に「オプションの売り取引」によって負担する危険の引受料であることを認めました。


さらに判決は、

「このようなオプション取引により顧客が負担するリスクの評価については、近時の金融工学において研究が進められており、証券会社である被告は、あらかじめ十分に、そのリスク評価方法を承知している。」

と述べ、多次元対数正規分布モデルによるモンテカルロ・シュミレーション法を用いて元本棄損リスクを算出すると、「この仕組債における債券から期待される償還元本の期待値は、当初元本の24・10%に過ぎない。したがって、債券発行時における償還元本の現在価値23・55%とクーポンの現在価値53・61%を足しても、債券発行時の理論価格(価値)は、元本の77・16%と見積もられ、債券発行体の信用リスクを考慮した理論価格は、元本の76・82%と見積もられるに過ぎない。」と判断し、結論として「債券の償還元本の期待値は、相当低いと考えられる。」と述べ、金融工学上一般的に認められる算出方法によると、顧客が野村證券から100円で購入した時点の債券の理論価格が76・82円程度でしかなく、顧客の予想に反して相当低いことを認めました。


そして判決は、錯誤無効の主張については認めませんでしたが、一般投資家が本件仕組債の取引をする場合、オプションの売りによる大きなリスクを負担することに照らし、適正な投資判断をするに必要な情報が著しく不足している。」と述べて、説明義務違反を理由とした違法を認めました。
 
野村證券が販売した仕組債は、本件仕組債に限らず、いずれも経済的実質は「オプションの売り取引」であり、その点に沿った説明がなされない限り説明義務違反を認めるという本判決は、他の事件にも相当程度大きな影響を与える画期的な判決だと考えます。

 

 

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