融資者の注意義務違反を認めさせた判決を獲得(平成30年3月19日 秋田地裁判決)

秋田地裁1部合議体(斉藤顕裁判長)は,平成30年3月19日,被告である秋田県信用組合から,競売物件を紹介されて3億円強の融資を受けた秋田県大館市内の業者(原告)が提訴した債務不存在確認訴訟において,原告側の請求を一部認め,被告側が2億5000万円以上で落札する旨の念書を作成させて競売物件を2億5000万円で落札させた際,「原告が適正な価格で入札できると説明すべき注意義務に違反した」と認定し,5170万円の損害賠償義務を被告に認め,5170万円において債務不存在を認める旨の判決を下した。当事務所は,原告側代理人であり,被告の秋田県信用組合の注意義務違反を認め,5170万円の損害賠償を認めた点において,前例のない意義のある判決を獲得できたことを報告します。本件は,金融機関である被告の「融資者責任」を認めた判決であり,競売物件の紹介及び融資をした被告の注意義務違反を認めた点で重大な意義のある判決であり,判決当日,当職(本杉)が記者会見を行い,日本経済新聞,読売新聞,秋田魁新聞,北鹿新聞等にも判決内容が紹介されました。